【2025年最新版】チャットボットとは?〜導入事例や、生成AIを活用した最先端のチャットボットまで〜

イントロダクション
【重要】最低限覚えておきたいチャットボットの知識

チャットボットとは一体何?
チャットボットの基本的な内容を知りたい!

デジタルシフト化が加速している昨今、様々な業種用途でチャットボットが用いられるケースが増えてきました。本記事では、チャットボット提供会社の視点から 「そもそもチャットボットとは何か?」を解説していきます

意味や注目されている背景、メリットデメリット、具体的な活用事例など網羅的に解説しているため、この記事を読むだけでチャットボットへの理解が深まります。2025年の最新事例や生成AI搭載型チャットボットについてもご紹介しています、ぜひご一読ください。

 

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チャットボットとは?

チャットボットとは「チャット」+「ボット」

まずそもそもチャットボットとはどんな意味なのでしょうか?

チャットボット(Chatbot)とは「チャット(Chat)」をする「ボット(bot)=ロボット」という意味を持ちます(ここでいうロボットは「自動で(何かを)行うプログラム」という意味です)。そしてこれをもっと簡単な言葉に置き換えると、チャットボットは「自動でおしゃべり(チャット)するプログラム(ボット)」と表されます。

チャットボットとは「チャット(Chat)」+「ボット(bot)=ロボット」

例えば、本サイトの右下にある吹き出しもチャットボットの1つです。クリックしていただくと自動でおしゃべり(チャット)を始めるので、イメージ理解にさわってみるとよいでしょう。そしてこのチャットボットを用いることで人が担っていた問い合わせ対応をチャットボットで代替えできたり、サイトへ来たユーザーに対しコンシェルジュのようなチャットボットを設置できるようになります。

チャットボットは様々なところで活用されている

チャットボットは、文字で会話するというイメージを持たれる方も多くいますが、Amazon社から発売されているAlexaのような音声で会話する「AIスピーカー」を指す場合もあります。

チャットボット用語

上記の図は、ユーザー利用が多いチャットボット系サービスと法人利用が多いチャットボット技術の関係図を示したものです。ユーザーから見たチャットボットは、SNSやWebチャット、AIスピーカーといった形で活躍しています。しかし、裏側では人工知能やルールベース、クラウドといった技術とAPI接続させるなど、法人側が様々な設定を行うことでチャットボットの利用を可能としています。

AIスピーカーとチャットボットの関係・・・AIスピーカー(スマートスピーカー)が会話をするには「音声を文章に変換する」「文章を解釈して返答を決める」「返答を音声に変換する」といった3つの工程が必要です。チャットボットはこの中の「文章を解釈して返答を決める」部分を担っています。

APIとは・・・複数のサービスやソフトウェアを、主にインターネットを介して連携させる仕組みのこと。例えば、企業が自分で用意した「チャットボット」と「LINE」をインターネットでつないで連携させることができます。

チャットボットの種類

チャットボットには、大きく分けて「ルールベース型」と「AI搭載型」の2種類が存在します。それぞれの特性を理解することで、最適なチャットボットの活用方法を見つけることができます。

ルールベース型

ルールベース型のチャットボットは、あらかじめ設定されたシナリオに従って動作するシステムです。

ユーザーからの質問に対して、事前に用意された回答の中から適切なものを選び、応答します。このルールベース型は、比較的シンプルな問い合わせ対応に向いており、特にFAQ対応や業務フローの案内などに適しています。

ルールベース型のチャットボットは、さらにいくつかのサブタイプに分類されます。

  • ログ型
  • 選択肢型
  • 辞書型(ハッシュ型)
  • 選択肢&辞書型
  • ELIZA型

ログ型

ログ型チャットボットは、過去の会話データを蓄積し、そのデータに基づいて最も適切な回答を導き出す方式です。

ユーザーが自由に文章を入力すると、過去のやり取りの中から最も関連性の高い回答を返します。利用頻度が高いほどデータが蓄積され、回答の精度も向上していくため、大規模な顧客対応などに適しています。

選択肢型

選択肢型のチャットボットは、ユーザーに選択肢を提示し、その中から最も適切なものを選んでもらう方式です。

たとえば、ECサイト内で問い合わせがあった際に「注文について」「返品について」「サポートについて」といった選択肢を表示し、ユーザーの選択に応じて会話を進めていきます。

問い合わせ内容が明確な場合に適しており、操作が簡単で誤解が生じにくいのが特徴です。

辞書型(ハッシュ型)

辞書型チャットボットは、特定の単語やフレーズとそれに対応する回答を事前に登録し、ユーザーの入力内容と照らし合わせて適切な回答を返す方式です。

例えば、「送料」というキーワードが含まれている場合、「送料に関する詳細は、○○円以上で無料になります」といった回答を自動で提示できます。FAQ形式の問い合わせ対応に適しており、簡単に導入できるのがメリットです。

選択肢型&辞書型

選択肢型と辞書型を組み合わせたチャットボットも存在します。

選択肢を提示しつつ、キーワードを含む質問にも柔軟に対応できるため、より高度なユーザー対応が可能です。この方式は、企業のカスタマーサポートなどで多く採用されています。

ELIZA型

ELIZA型は、1966年に開発された「ELIZA」というプログラムをベースにしたチャットボットの形式です。

このタイプは、ユーザーの入力に対して聞き役として相槌を打つ、問いかけを繰り返すなどの簡単な応答を行います。心理カウンセリングやユーザーの意図を引き出す用途に適しており、シンプルな会話が特徴です。

AI搭載型(生成AI搭載型、機械学習型)

AI搭載型チャットボットは、人工知能(AI)を活用して学習し、会話の精度を向上させるシステムです。膨大なデータをもとにパターンを学習し、ユーザーの質問に適した回答を導き出します。また、ユーザーの質問パターンを学習するため、利用すればするほど精度が向上し、文脈を理解して適切な回答を提示することができます。

ただし、AI搭載型チャットボットを運用するには、大量のデータと高度なAIモデルの開発が必要です。そのため、導入コストや運用コストが比較的高くなる傾向があります。

近年はAI技術の進化により、単純な応答だけでなく複雑で人間らしいコミュニケーションが可能になっています。AI搭載型チャットボットは、大きく「機械学習型」と「生成AI搭載型」の2種類に分類されます。

機械学習型

機械学習型のチャットボットは、事前に登録されたFAQ(よくある質問とその回答)や大量の会話データをAIに学習させ、ユーザーの質問の意図を汲み取って最適な回答を導き出す方式です。登録されたデータに基づいて回答するため、正確性が高いことが特徴です。

カスタマーサポートに寄せられる質問の回答や、社内ヘルプデスクでの手続き案内など定型化された質問に対して性格に回答することが得意です。しかし、事前に学習していない想定外の質問への対応や、雑談のようなやり取りは苦手としています。

生成AI搭載型

生成AI搭載型のチャットボットは、ChatGPTなどに代表される大規模言語モデル(LLM)を基盤としています。膨大な量のテキストデータを学習しているため、文脈を深く理解し、人間のように自然な回答文を生成できます。そのため、流暢な対話ができることが特徴です。

商品の提案やコンサルティングなどの高度な回答、クリエイティブなコンテンツ作成の補助に向いています。しかし、事実に基づかない情報(ハルシネーション)を生成してしまう可能性があることや、常に最新の情報を反映しているとは限らない点に注意が必要です。

【比較表】ルールベース型 vs AI搭載型

ルールベース型とAI搭載型は用途による向き不向きがあり、一概にどちらが優れているという事はありません。チャットボットの導入をご検討される場合、両者の違いを理解して検討を進めることが重要です。

項目ルールベース型(シナリオ型)AI搭載型(機械学習型/生成AI搭載型)
仕組み・応答方法事前に設定されたルールやシナリオ、キーワード、回答文などに基づいて機械的に応答する。AIが文脈を理解し、学習データに基づいて最適な回答を選択または文章を生成して応答する。
対話の柔軟性登録されたキーワードやシナリオ以外の質問には答えられない。
表記のゆれや曖昧な表現に対応するのが苦手。
※別途、自然言語処理と組み合わせて柔軟性を持たせることも可能
表記のゆれや曖昧な表現もAIが意図を汲み取ってくれる。
文脈を理解し、人間のような自然な会話が可能(特に生成AI型)。
回答の正確性ルール内であれば正確。決められたシナリオ通りの回答しかしないため、ルールやシナリオを正しく設定していれば誤った回答をするリスクがない。回答の正確性は高いが、100%ではない。
AIが意図を誤解したり、学習データにない情報を答えられない場合がある。
特に生成AIは、事実に基づかない情報を生成する可能性(ハルシネーション)がある。
対応できる範囲限定的。目的に特化した、定型的な問い合わせ対応に向いている。広範囲。FAQ対応から、より複雑な相談、アイデア出しなど、幅広いタスクに対応できる。
得意なことFAQ対応、手続きの案内、資料請求や予約の受付など、回答内容や目的が明確な対話。個別性の高い質問への対応、文章の要約や翻訳、商品やサービスの提案など、複雑で非定型な対話。
苦手なことシナリオにない想定外の質問や、人間のような自然な会話や雑談。専門性が高すぎる質問(学習データに依存)や、事実の保障が必須な回答(生成AIの場合)。
導入・運用コスト比較的低い傾向がある。シンプルなものであれば短期間・低コストで導入可能。比較的高くなる傾向がある。AIモデルの利用料や高度な設定が必要になる場合がある。
メンテナンス定期的なシナリオやキーワードの追加・修正が必要。メンテナンスを怠ると、回答内容が古くなる可能性がある。ユーザーの利用データを再学習させることで精度が向上する。ファインチューニングやプロンプトの調整など、専門的な知識が必要な場合がある。

なぜ今、生成AI搭載型チャットボットなのか?

昨今、生成AIが非常に大きな注目を集めており、ありとあらゆる業界で活用が進められています。生成AIのすごさは、「これまで人間にしかできなかった【創造】を、AIが実行できるようになったこと」で、まるで人間と対話するかのようなやり取りが可能となった点です。

ここからは、生成AIとチャットボットの関係性について、掘り下げていきます。

生成AIとは?ChatGPTとの関係は?

「生成AI」とは、文章、画像、音声、プログラムなどのコンテンツをゼロから創り出すことができるAIの総称です。大量のデータからパターンを学習し、それを基にオリジナルの成果物を生成する能力を持ちます。

「ChatGPT」は、この生成AIという大きなカテゴリに含まれ、特に「自然な文章での対話」に特化したサービスです。「生成AI」が広範な技術分野を指す言葉であるのに対し、「ChatGPT」はその技術を応用した具体的なアプリケーション(製品名)という関係になります。

関連記事:「生成AIとは?モデルの種類や仕組み・活用事例・メリットを解説」

関連記事:「生成AI ChatGPTとは?特徴・活用事例・料金体系まで徹底解説」

生成AIの効果的なビジネス活用:LLMとRAGとは?

生成AIの効果的なビジネス活用には、LLM(大規模言語モデル) と RAG(検索拡張生成) という技術の組み合わせが鍵となります。

LLMは、人間のように自然な文章を作り出す生成AIの中核技術です。しかし、学習データにない社内情報や最新情報には答えられず、誤った情報(ハルシネーション)を生成する弱点があります。

そこで注目されるのがRAGです。これは、LLMに社内マニュアルや商品データといった独自のデータベースを都度参照させる技術です。これにより、LLMは正確な情報源に基づいた回答を生成でき、信頼性が飛躍的に向上します。

この組み合わせで、高精度な社内ヘルプデスクや顧客に合わせた提案など、信頼性の高い生成AIの活用が実現できます。

関連記事:「生成AIのビジネス活用で良く出てくる「RAG」とは?特徴や業界別活用事例を分かりやすく解説」

関連記事:「自社専用のChatGPTが欲しい?LLMとRAGで実現可能です。」

チャットボットにおける生成AI活用方法

チャットボットに生成AIを活用することで、対話の質を飛躍的に向上させることが可能となりました。

シナリオに基づいた一問一答ではなく、生成AIは文脈を理解し、人間のように自然で柔軟な会話を実現できます。シナリオで設定されていない(マニュアルにない)複雑な質問にも、学習した幅広い知識から最適な回答をその場で生成して対応できます。

さらに、独自のデータベースを参照させるRAGと組み合わせれば、自社固有のルールや最新情報に基づいた正確な回答も可能です。または、「あるお客様のニーズに対して、社内のナレッジを活かした企画提案を行いたい」ような場合に、ナレッジに基づいた企画提案のアイデアを生成し、壁打ちしながらアイデアを練り込むような使い方もできます。このように、生成AIによってチャットボット活用の幅が大きく広がります。

マーケティングへの活用

チャットボットは、マーケティング施策の一環として大きな役割を果たします。

顧客とリアルタイムで対話できるため、商品やサービスの提案をより自然に行うことが可能です。例えば、ECサイトにおいて、ユーザーの購入履歴や閲覧履歴をもとに、最適な商品をレコメンドするチャットボットを活用すれば、購買率の向上が期待できます。

さらに、チャットボットを通じてキャンペーン情報やクーポンを提供することで、ユーザーの関心を高め、リピーターを獲得しやすくなります。例えば、特定の条件を満たしたユーザーに対し、自動的に特典を提示するなどの施策も実施可能です。

また、マーケティング活動のデータ収集ツールとしても優秀です。ユーザーの質問内容や購買行動を分析することで、消費者のニーズやトレンドを把握し、より精度の高いマーケティング戦略を立案できます。

関連記事:「生成AIの活用事例20選|国内企業の成功例・使い方ポイントも解説」

関連記事:「生成AIチャットボットの導入で毎月90時間の工数を削減! シナリオ型から生成AI型へのアップグレード。」

チャットボットの導入メリットデメリット

チャットボットの概要が生成AIは分かった。けど、チャットボットにどんなメリットがあるの?

ここまで読んで、そう思った方もいるでしょう。ここからはよく見るチャットボットのメリット、またデメリットを一部紹介していきます。

チャットボットのメリットデメリット

チャットボット導入に至る理由とも言える項目です。しっかり押さえておきましょう。

チャットボットのメリット

業務効率化

1つめのメリットは、業務効率化につなげられることです。

業務効率化とは、今ある業務の負担を軽減し、時間を短縮することです。例えば、多数の人から繰り返し寄せられる同様の質問への対応を、チャットボットで自動化。これにより、対応コストを削減し、問い合わせに費やしていた工数を別の業務に充てることが可能になります。その結果、業務効率化につながり生産性向上が見込めるようになります。特に、問い合わせ対応の業務負担が大きい担当者ほどメリットに感じやすいでしょう。

問い合わせハードルを下げられる

2つめのメリットは問い合わせのハードルを下げられることです。

問い合わせのハードルとは、ユーザーが問い合わせに至る際の心理的懸念を指します。例えば「電話やメールでの問い合わせ」に対しハードルを感じるユーザーは多くいます(営業されるのではと思う人が多いため)。しかしチャットボットの場合、「ユーザーに最小限の問い合わせ内容を入力してもらい、適切な回答を即座に返す」に特化した作りが多いです。多くのチャットボットでは、メールアドレスや電話番号などの個人情報を入力を求められることはありません。そのため、個人情報を収集されないか?あるいは、問い合わせたあとに営業メールが送られてこないか、などの心理的懸念が小さくなるでしょう。電話やメールで問い合わせする必要もなく「ちょっと聞きたい」軽微な質問もおこないやすくなるため、これまで逃していた見込み客を拾えるようになるでしょう。

即レスポンス

3つめのメリットは即レスポンスできることです。

ユーザーは知りたいことがあり質問や問い合わせを行うため、すぐ回答を得られれば得られるほど満足度向上につながります。もしチャットボットが設置されていれば、回答できるできないを問わず即レスポンスできます。これは「ユーザーを待たせない=無駄なストレスを与えない」ことにも繋がります。有人対応の場合は回答に調査時間がかかったり、対応者が不在だったりとユーザーを待たせてしまうこともあり得ます。また、回答内容についても、対応者の知識や伝え方に依存してしまいます。ゆえに、「適切な内容を即レスポンス」できることはチャットボットならではのメリットといえます(参考:【必読】チャットボットのメリットとは?企業・ユーザーそれぞれの立場から解説)。

チャットボットのデメリット

ある程度の準備が必要

まず1つめは、チャットボットの利用にある程度の準備が必要で時間と労力がかかることです。

どのツールを用いるときも同様のことが言えますが、チャットボットの場合は特に、ルールベース型のチャットボット導入であれば「シナリオ登録」の際にある程度想定項目を登録する必要があります(これまで寄せられていた問い合わせなど過去のログを参照したり、新たに1からシナリオを作成したり様々なケースがあります)。RAGを活用する場合は、LLMと組み合わせるための独自データベースを準備する必要があります。準備期間が必要というのは予め認識しておいた方がよいでしょう。

ルールベース型の場合、長文や独特の言い回しには弱い

2つめは、長文や独特の言い回しに弱いことです。

長文や独特の言い回しとは、数行に渡る文章や業界特有の言い回しの言葉を指します。チャットボットの中には自動学習していくものもありますが、普及しているルールベース型のチャットボットのほとんどはシナリオに基づいた回答を行います。事前準備やメンテナンスで対応できる部分もありますが、苦手部分もあることをしっかり把握しておくと良いでしょう。

なお、生成AI搭載型のチャットボットであれば文脈を理解することに長けているため、長文や独特の言い回しにも柔軟に対応できます。LLMとRAGの組み合わせにより、このデメリットをより小さくしていくことができます。

感情を汲み取れない

3つめは感情を汲み取れないことです。

前述したとおりチャットボットは、決められたシナリオに基づいて回答します。チャットボットはあくまでユーザーのテキスト情報に対しての返答を行う”ロボット”なので、ユーザーが例え怒っていたとしてもその温度感を汲み取ることはできません。人間の代わりに問い合わせ対応できる便利なツールですが人間の感情は汲み取れない点も押さえておきましょう。

生成AI搭載型のチャットボットであれば、テキストの表現や言葉づかいなどから感情の状態を分析し、”ある程度”汲み取って回答できます。ただし、皮肉としての「すごいね」など、表面的な言葉と本心が一致しない場合もあるため、感情を厳密に汲み取ることは困難です。

チャットボットの活用例

昨今で実際に「チャットボットが使われている場所はどこ」なのでしょうか?

チャットボットの活用例
  1. カスタマーサポート
  2. BtoB企業
  3. 社内部署
  4. 外部連携

一部抜粋して紹介します。

カスタマーサポート

まずはカスタマーサポートです。

カスタマーサポートとは、お客様からの問い合わせ対応をメイン業務とする部署の総称を指します。お客様相談窓口やカスタマーサービスと呼ばれることもあります。チャットボットは人に変わって問い合わせに対応できるツールの為、問い合わせが集まりやすいカスタマーサポートで利用されるケースが多いです(通販サイトやモバイルショップのカスタマーサポートを見てみると設置されていることが多い印象です)。

BtoB企業

次に問い合わせ数の向上を狙うBtoB企業です。

BtoB企業とは企業同士のビジネスを表す業界を指します。問い合わせ向上とは、自社商品の購入に関する相談や資料請求など、ビジネスに恩恵をもたらす問い合わせ数の向上を指します。チャットボットは自社サイトや製品サイトに訪れたユーザーの疑問を解決でき、問い合わせに至る導線づくりを行えるツールです。そのためオンライン施策の一貫として例えばBtoB企業などで活用されるケースが多いです(BtoB企業である弊社もチャットボットを活用しています)。

社内部署

次に業務効率化を狙う社内部署です。

社内部署には、管理部や人事部、経理部、情報システム部など、会社内部での業務をメイン業務としている部署が挙げられます。チャットボットは頻出しがちな質問への対応に長けているツールです。そのため、社内の人から来るよくある問い合わせ(例えば年末調整、システムエラーなど)対応をチャットボットが代わりに担うことが可能です。このことが起因し、社内業務の多い部署で活用されているケースが多いです。

生成AI搭載型のチャットボットによる業務効率化も行われています。社内のデータベースに基づいた、企画提案のアイデア出しや壁打ち、社内ルールに基づいた資料レビューや修正箇所の提案など、生成AIのメリットを活かした業務効率化の事例が増えています。(参考:生成AIを搭載したチャットボット

外部ツールとの連携

次に外部ツールとの連携です。

後述していますが外部ツールとは、SNS(TwitterやLINEなど)チャットツール(ChatworkやSlackなど)など、様々なツールを指します。チャットボットは単体で使えるだけでなく既存の外部ツールとの連携も行えます。そして外部ツールと連携させると、よりビジネスにメリットをもたらす可能性が広がります。このことからチャットボットは外部ツールとの連携で活用されるケースが多いです(参考:外部連携に強いチャットボット

さまざまな導入事例

その他、チャットボットが使われている場所は多岐に渡ります。チャットボットは吹き出しやポップアップなど、分かりやすい形で出現するケースが多いです。どんなチャットボットがあるのか?色んなサイトを回ってみるのも面白いかもしれません。

チャットボット導入の流れ

チャットボット導入の成果を最大化するためには、計画的なステップを踏むことが不可欠です。ここからは、導入に必要な5つのステップを解説していきます。

業務課題の抽出と目標設定

最初に、チャットボットで「何を解決したいのか」を明確にします。例えば、「顧客からの定型的な問い合わせが多く、オペレーターの負担が大きい」「社内ヘルプデスクへの同じような質問が多く、業務が中断されがち」といった具体的な業務課題を洗い出しましょう。

課題を抽出したら、具体的な目標を設定します。例えば、「人力での問い合わせ対応件数を30%削減する」「お客様の自己解決率を50%向上させる」といった数値目標(KGI/KPI)を立てることが重要です。この目標が、導入するチャットボットの種類や機能、そして導入後の効果測定を行う際の評価基準となります。

チャットボットの全体像をイメージする

次に、設定した目標を達成するために、どのようなチャットボットが必要かを具体的にイメージします。「誰が」「いつ」「どのような目的で」利用するのかを明確にしましょう。

例えば、顧客向けであればWebサイトに設置し、24時間対応で商品仕様や納期に関する質問に答える、といった具合です。社内向けなら、ビジネスチャットツールと連携させ、経費精算や休暇申請の方法を案内する、などが考えられます。この段階で、対応範囲、必要な機能、会話のトーン&マナーなどを具体化することで、その後のツール選定や設計がスムーズに進みます。

チャットボット導入による費用対効果を試算する

チャットボットの導入は投資です。そのため、事前に費用対効果を試算し、導入の妥当性を判断することが重要です。

費用には、チャットボットツールの初期費用や月額利用料、構築を外部ベンダーに委託する場合の費用などが含まれます。学習データなどの準備にかかる工数や、導入後の運用管理にかかる社内体制や必要工数も考慮しておく必要があります。

一方、効果としては、人件費の削減が最も分かりやすい指標です。例えば、「1日の問い合わせ件数 × 1件あたりの対応時間 × オペレーターの時給」で削減できるコストを算出します。この他にも、顧客満足度の向上による売上の増加見込みや、業務効率化による生産性向上(対応時間の削減)といった効果も考慮に入れ、投資に見合うリターンが得られるかを確認しましょう。

ナレッジ(学習データ)の準備

チャットボットの回答精度は、学習させるナレッジ(知識)の質と量に大きく左右されます。このステップでは、チャットボットがユーザーの質問に正しく答えるための元となる情報源を準備します。

具体的には、既存のFAQ、業務マニュアル、社内規定、過去の問い合わせ履歴などを収集・整理します。情報が古かったり、部署ごとに内容が異なったりする場合は、この機会に整理・統一することが不可欠です。特に生成AIを活用する場合は、これらの情報をAIが読み込みやすい形式(テキストファイルやデータベースなど)で用意することで、より精度の高い回答が期待できます。

構築・テスト・公開

準備が整ったら、いよいよチャットボットを構築します。選定したツールを使い、準備したナレッジを登録し、会話のシナリオを設定していきます。

構築後は、必ずテスト運用を行いましょう。想定される質問を実際に投げかけ、回答が正しいか、会話の流れが自然かなどを関係部署のメンバーでチェックします。ここで見つかった課題を修正(学習データの修正など)して、品質を高めてから本公開へと進みます。公開後も、利用状況を分析し、答えられなかった質問を追加学習させるなど、継続的なメンテナンスを行うことが、チャットボットを「賢く」育てていく上で非常に重要です。

チャットボットサービスの比較

チャットボット導入を成功させるには、導入目的や課題に合ったサービスを選ぶことが不可欠ですが、数多くのサービスが存在し、それぞれに特徴や費用が異なります。ここでは、サービスを選定する上で重要となる比較のポイントを解説していきます。

比較のポイント

最適なチャットボットを選ぶには、さまざまな視点での比較検討が重要です。最低でも以下の5つのポイントは確認しましょう。初期構築費用がサービスサイトに掲載されていない場合などもありますので、導入候補のサービスをある程度絞り込めたら担当者への問い合わせを行い、より詳細な情報収集を行い比較検討していきましょう。

種類と機能

AI搭載型かルールベース型か、導入目的に合った種類を選びます。有人チャット連携や外部ツール連携など、必要な機能が揃っているかも重要です。

料金体系

初期費用や月額費用に加え、チャット数やオペレーター数に応じた従量課金がないかなど、将来の利用規模も見越して導入コストを確認しましょう。

サポート体制

導入時の設定支援や、運用開始後の改善提案など、手厚いサポートがあるか。特に初めて導入する場合は重要なポイントです。

操作性(UI)

専門知識がなくても、シナリオ作成やFAQ登録が直感的に行えるか。無料トライアルなどを活用し、実際の管理画面を試してみるのが確実です。

セキュリティ

個人情報を扱う可能性がある場合、通信の暗号化やアクセス制限といったセキュリティ対策が万全かを確認しましょう。

主要サービスの比較

各社が提供しているチャットボットは、特定の業界に特化したものや、最新の生成AIを搭載したものなど、多種多様です。それぞれのサービスは、機能、料金、得意なことなどが大きく異なるため、導入目的と照らし合わせながら慎重に選ぶ必要があります。

主要なチャットボットサービスについて、以下の記事で詳細な情報を整理して紹介しています。最適なサービス選定に、ぜひお役立てください。

参考:2025年最新|チャットボット徹底比較27社!【料金・機能で最適を選ぶ】

よくある失敗例と防ぐためのポイント

チャットボットをうまく活用できれば業務効率化や顧客満足度向上に大きく寄与できますが、せっかく導入したものの失敗に終わるケースもあります。

ここでは、よくある3つの失敗例とその対策を解説していきます。

導入目的が曖昧で効果測定ができない

「流行っているから」「便利そう」といった漠然とした理由で導入してしまうと、導入後に「何をもって成功とするか」が分からず、効果を実感できません。結局、コストだけがかかり「効果のない施策」として頓挫してしまうでしょう。

これを防ぐには、導入前に必ず具体的な数値目標(KPI)を設定することが重要です。「人による問い合わせ対応工数を30%削減する」「顧客の自己解決率を60%に向上させる」など、明確なゴールを決めましょう。この目標が、チャットボットの機能選定や設計の指針となり、導入後の効果測定における客観的な判断基準となります。

シナリオや学習データが不十分で回答精度が低い

ユーザーが求める回答を返せないチャットボットは、すぐに使われなくなります。企業側の視点だけでシナリオを作成したり、元となるFAQやマニュアルが古かったりすると、この失敗に陥りがちです。「何度も同じことを聞かれる」「見当違いの答えが返ってくる」といった事態を招き、かえって顧客満足度を下げてしまう危険性があります。

導入前に過去の問い合わせ履歴などを分析し、ユーザーが実際に使う言葉や質問の傾向を把握することが不可欠です。その上で、回答の元となる学習データを常に最新の状態に保ち、網羅性を高めましょう。最初から完璧を目指さず、よくある質問からスモールスタートし、徐々に回答範囲や回答精度を高めていくのも有効な手段です。

導入後の運用・改善体制がない

「チャットボットは導入したら終わり」と考えてしまうのも、失敗パターンです。担当者を決めずに導入し、公開後は誰もメンテナンスしないまま放置してしまった結果、新しい商品や社内ルールの変更に情報が追いつかず、使えないチャットボットになってしまいます。

これを防ぐには、導入前に必ず運用・改善の担当者を決め、その体制を整えておくことが重要です。定期的に利用状況を分析し、答えられなかった質問を学習させるなど、継続的に改善していきましょう。それによって、チャットボットが「賢く」育ち、長く活用されていくことでしょう。

まとめ

いかがでしょうか?最低限覚えておくべきチャットボットについて理解が深まったでしょうか。

チャットボットとは「chat(チャット)」をする「bot(ボット)ロボット」であり”自動でおしゃべりをするプログラム”のことを指します。AI(人工知能)を搭載し自動応答で対応してくれるAIチャットボットもあれば、有人でも対応できるチャットボットもあります。生成AI技術の発達により、昨今ではより柔軟にチャットボットの活用ができるようになっています。チャットボットに興味を持っている方もたくさんいらっしゃるかと思いますが、まずは以下の3STEPで進めてみましょう!

STEP1:「チャットボットとは何か?」「チャットボットにはどんな種類があるのか?」を調べてみる

STEP2:他社事例を参考に自社での使い方を想像してみる

STEP3:実際にチャットボットベンダーの話を聞いてみる

チャットボットだけでも多くの種類や活用方法があります。費用も幅広い価格帯があり、Webサイト上に詳細情報を掲示していないチャットボットベンダーも多くいます。もし何か相談したいことがあれば、まずは数社AIチャットボットベンダーに話を聞いてみて、違いを比較するのも一つの手段です。無料トライアルを実施しているチャットボットベンダーも多いので、導入前に使い勝手を試してみるのもよいでしょう。お困りになる前にお気軽にご相談にいってみてくださいね!

AIチャットボットベンダーに相談してみる

CVR向上・改善におすすめのAIチャットボット!

では最後にはじめてチャットボットを触る方にもおすすめのAIチャットボットを紹介させていただきます。近年話題のChatGPTをはじめとした生成AIとRAGにより高度な問い合わせ対応が可能なAIチャットボットです。ぜひチェックしてみてください。

名称FirstContact
運営会社生成AIを活用したSaaSサービスの提供を中心に、課題や目的に合わせたソリューション・プロダクトを顧客に提供する

株式会社バイタリフィ
初期費用無料
月額費用有人対応プラン:2,980円
AI自動応答プラン:15,000円~
特徴操作しやすい管理画面。LINEやFacebook、Chatworkなど、様々な外部ツールとの連携可。AIチャットボットサービスの中でも低コストで導入しやすい。機械学習の代行やレクチャー、外部システムとの連携開発もオプションで対応可。

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おすすめポイント

FirstContactのおすすめポイントをご紹介させていただきます。

1. AIチャットボットなのに導入しやすい価格帯

市場に出回るAIチャットボットの費用が初期費用、月額費用共に高値がついている中、弊社提供中のAIチャットボット「FirstContact」は初期費用0円、月額1.5万円からご利用いただくことが可能です。AIチャットボットを使ってみたいけど、費用面が懸念で…という方にもご安心してご利用いただけます。

FirstContactの費用・料金・コスト

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2. 手厚いサポート体制のご提供

FirstContactは、低コストで導入できるだけでなくサポート体制も充実しています。導入後に結果が出せるよう、専属チームを設置。課題解決への最適な提案を行わせていただきます。

チャットボットのサポート

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3. 難易度の高いシナリオ構築を簡単に行える充実の機能

FirstContactは、はじめての導入時に高いハードルを感じがちなシナリオ作成もExcelで行うことが可能です。使い馴染みのあるExcelを利用することで、シナリオ入力が簡単に行えたり、シナリオの一連の流れが分かりやすく可視化されたりするので、はじめての方でもご安心してご利用いただけます(Excelは用途にあわせて複数のテンプレートもご用意しております)。

FirstContactのシナリオ構築

また、専門のエンジニアがご要望のヒアリングからご提案・構築まで全ての作業を代行するフルオーダーメイド構築も承っております。これまで培ってきた様々な事例をもとに最適なシナリオ構築を行わせていただきます。

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4. フリーワードへの高い対応力!

FirstContactはAI搭載型チャットボットのため、LINE単体の応答と比較しフリーワードへの対応力が高くなります。そのため、会話の中から重要な情報を取得し相手に会う会話を選択したり、直前の会話と関連のある内容をこれまでの会話から組み立て出力することができます。

またFirstContactは、言葉のゆらぎに強みをもった「IBM社のWatsonAPI」を採用しています。言葉のゆらぎとは、一つの意味を成す言葉が複数存在(例:お金=費用・コスト・料金・マネー・金額など)することを指し、表記ゆれと言われることもあります。

会話APIのイメージ

多くの人が利用するチャットボットであれば、言葉のゆらぎは比較的起こりやすいです。しかし「IBM社のWatsonAPI」 を採用したFirstContactであれば、類似した表現の言葉でも意味を理解し適した回答を行うことができます。これにより、幅広いユーザー対応を実現できます。

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5. AIと有人対応の切り替えが簡単!

FirstContactは、有人対応無人対応、両方に特化したチャットボットです。

AI対応と有人対応はボタン一つで切り替えることが可能で、かつ、個別にAI対応、有人対応の設定も変えられるようになっているので、簡単操作でご利用いただけます。

切り替えも簡単

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チャットボットサービスなら、FirstContactにおまかせ!

FirstContactを提供する弊社株式会社バイタリフィは、Web制作やアプリ開発、システム開発を行う開発会社です。開発会社だからこそできる、拡張性のあるカスタマイズ開発に強みをもっています。また、分析画面も常設しており手軽にチャットボットの状態を確認できるようになっています。シンプルな作りなので、チャットボットをはじめて触る方からも「触りやすい」と好評を得ています。

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「CVR改善に効果的なチャットボットはないかな」「CVR向上させる機能を備えたチャットボットを探している」など、チャットボットを通じたCVR向上を検討中の方ぜひお気軽にお問い合わせいただけますと幸いです!

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