
業務効率化の手段として注目を集めるチャットボット。そのチャットボットの品質を左右する一つの要素として会話の設計(会話デザイン)が挙げられます。
本記事では、チャットボットの会話設計(会話デザイン)における重要なポイントを解説しています。チャットボットの会話設計が上手くいっていない方やシナリオをどう組めばいいかわからないという方はぜひご一読ください。
また、チャットボットの効果を高める見た目のデザインに関するポイントも紹介しています。デザインに苦手意識を抱える方は併せて押さえておきましょう。
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そもそもチャットボットの会話デザインとは?
会話デザインは、会話設計と同義で用いられます。利用するユーザーが会話を通じてどのような体験をしていくのか、会話の導線を設計することとも言えます。
チャットボットはあらゆる質問に対応できるようにプログラムを組むことが可能ですが、会話デザインなしでは上手に会話を運ぶことができません。例えば、製品トラブルに関する問い合わせをしたユーザーに対して、おすすめ商品を紹介してしまうと、会話は成立していないと言えます。これは会話デザインが十分にできていない場合に起こり得ます。事前に筋書きを用意し、ユーザーとスムーズな会話ができるように組んでおくことで、ユーザーにストレスなく使ってもらうことができます。
- 利用してくれた人が速やかに問題を解決できる
- 心地良く利用できる
これらを達成するために会話デザインは必要不可欠です。ただ単に会話の流れを作るだけでなく、快適に感じてもらえる設計にしておく必要があります。
チャットボットの会話をデザインする方法
ではチャットボットの会話デザインはどのように行えばいいのか?会話デザインを行う一般的な流れをご紹介します。
チャットボット導入までの手順は別の記事で詳しく解説しています。併せてご覧くださいませ。
まずは、利用目的を明確にします。問い合わせを自動化する、問い合わせのハードルを下げる、コンバージョンまでの導線をつくる、サイト回遊率をあげる…チャットボットは幅広い用途での活用が可能です。チャットボットを利用して何を実現したいのかをまず明確にしましょう。
STEP2:利用ケースを考える目的を明確にした後はユーザーがどのようなケースでチャットボットを利用するかを考えます。「どのような悩みを抱えているユーザーが、どんなタイミングで利用するのか?」想定されるユーザーの質問や悩みを箇条書きにまとめていきましょう。あまりにも数が多い(数千、数万を超える)場合、導入するまでの道のりが長くなります。まずは、想定される問い合わせの文言や誘導したい回答への導線をある程度絞って運用をスタートすることをおすすめします。
STEP3:会話の流れを決める利用ケースが決まった後に、会話の流れを決めていきます。選択式で回答までの誘導を行う場合は、STEP2で書き出した質問をカテゴリに分けて樹形図で組み立てていくといいでしょう。選択式の場合、3回以内で回答に辿り着けることが理想とも言われています。ユーザーが分かりやすいと感じられる流れを意識しながら設計を行い、実際に組み立てた流れを確認してスムーズな会話であるかどうか判断するといいでしょう。
STEP4:会話の流れを見直す/改良をする最初から完璧な会話設計をすることは不可能と言っても過言ではありません。使ってもらって初めて明らかになることも多いのです。そのため、会話内容の分析や利用率などで分析を行い、必要に応じて会話デザインを定期的に見直していくことで、より快適かつユーザー満足度の高いチャットボットに作り上げていくことができるでしょう。
チャットボットの会話デザインのポイント
会話デザインにはいくつかのポイントがあります。このポイントを意識することでユーザー満足度の高いチャットボットに近づけることができるでしょう。
ポイント1:UXを重視するチャットボットではUX(ユーザーエクスペリエンス)を重視することが大切です。チャットボットを単に“問題解決するためのもの”と考えず、ユーザーの充実感や満足感を高められるものにすべきです。チャットボットに愛着を持ってもらうことができれば、再びチャットボットを利用してもらえる可能性が高まります。反対にUXが悪く、愛着を持たれなければ、二度と使ってもらえない恐れがあるでしょう。
ポイント2:自動応答と有人対応の線引きをするチャットボットで問い合わせの全てを解決することは不可能と言っても過言ではありません。長文での入力や専門的な用語が多いなどチャットボットでは対応が難しい部分もあります。チャットボットで回答できないものを無理に回答し、それが質問の意図に合っていない場合、ユーザーは不信感を抱いてしまいます。そのため、回答できない場合には回答が難しい旨をチャットボットで伝えた後、その後の導線を用意しておきましょう。有人対応へのエスカレーション、または電話番号/問い合わせフォームの設置など自動応答と有人対応に線引きが重要と言えます。
ポイント3:短くシンプルな回答にする長文を得意としない点は人間も同じと言えます。チャットボットを利用するユーザーは求めている回答を素早く簡潔に得たい目的で使う方が比較的多いと言えます。そのため、質問に対する回答は回りくどいセリフや難しい表現、一部の人にしか通じない言葉などを使うことは控え、短くシンプルにすることも重要なポイントです。スマートフォンで見た場合に特に長文は嫌悪感を与えやすいため、吹き出しを分けるなどの工夫も必要です。一時回答としては簡潔に、もっと知りたい方向けに該当ページのURLを貼って誘導する、なども手段の一つといえるでしょう。
ポイント4:チャットボットの使い方のガイドを用意するチャットボットの利用方法のガイドも用意しておきましょう。既に使ったことがある人であればガイドなしでも使いこなせる可能性はあります。しかし、初めて使う人や最新技術を使いこなすことに苦手意識を感じる人であれば、難しいと感じられる恐れが出てきます。チャットを開いた時の最初のメッセージで使い方を説明したり、いつでもガイドを呼び出せるボタンなどを用意しておいたりすると、「使い方がわからず離脱する」ケースを防ぐことにつながります。利用するユーザーの属性(年齢やネットリテラシーの度合いなど)を予め想定しておくとガイドをどこまで用意しておけばいいかも検討しやすくなるでしょう。
チャットボットのUXを高める方法、UX設計方法とは?
前章で解説した通り、チャットボットはUXが大切だと言えます。利便性と快適性を意識してUX設計をしていくことで、ユーザーから好まれるチャットボットを完成させやすくなります。
UX設計方法1:シナリオ設計の見直しUXがよくないチャットボットとしては、使用したチャットボットの回答が的外れ、時間をかけたのに答えが得られなかった、思うように使えなかったなどがあげられます。このような場合は、シナリオ設計から見直す必要があるでしょう。実際の会話の履歴を確認したり、ユーザーの満足度などを参考にしたりしながら、チャットボットの返答や用意する選択肢を見直すことをおすすめします(満足度の調査は機能として備わっているチャットボットもありますが「解決できましたか?」「はい/いいえ」などの設問を用意するなどでも代替可能です)。
導入前にテストを行う場合がほとんどではありますが、制作者側が想定していない質問を行うユーザーも多くいます。分析ツールなどを使って実際に行われた質問などを抽出し、想定外の質問に対する回答、選択肢を随時増やしていくとUX向上につながるでしょう。
UX設計方法2:自動応答⇄有人対応の線引きの見直しチャットボットを使うユーザーはストレスなく問題解決まで到達できることを望んでいます。チャットボット(自動応答)から有人対応の線引きを改めて見直してみるとよいでしょう。選択肢を豊富に用意していた場合でも「散々選択肢を選ばせておきながら解決しませんでした」となるとユーザーはストレスを感じます。結果として利用を嫌煙される場合もでてきます。そのため、即時対応できない時間にはフォーム入力を促す、連絡先をボット上で聞いておくなど、ユーザーにストレスがかからない方法を検討するようにしましょう。有人対応の方法にも様々あるため、自社のオペレーションに合っているか確認してみると良いでしょう。
UX設計方法3:エンタメ要素を取り入れる(企業色に合わせて)楽しさも向上させられるUXを意識すると、より高品質なチャットボットにすることができます。企業でキャラクターなどを持っている場合はそれを活用することも愛着を得る一つの手段と言えます。エンタメ要素をどの程度取り入れるかにもよりますが、語尾を特徴的にしたり豆知識を紹介したりなど、チャットボット自体に個性を持たせることによりUXを高めることもできます。
UX設計と聞くと複雑なものに思いがちですが、顧客が納得できる設計、楽しさを感じられる設計にすることが重要といえます。アプローチには複数の方法がありますが、チャットボットを充実したものにするためにはご紹介した方法のいずれかを積極的に取り入れていただくことをおすすめします。UX設計まで確実に行い、更に顧客の満足度が高められるチャットボットにしていきましょう。
チャットボットの外観をデザインするポイント
チャットボットを設置するのであれば見た目(UI)の部分もデザインしなければなりません。初めて使う人でも直感的に操作がしやすい、色使いや文字の大きさ、アイコンの配置など見づらいと感じることがないように意識して作っていきましょう。
また、キャラクターを設定する場合は、キャラクター自体のデザイン(キャラクター設定)も重要だと言えます。句読点のみの文章の表示だけでは味気なく、ユーザーから親近感を抱かれにくい場合もあります。親しみを感じてもらうためには、口調や絵文字の有無など企業の特色に合わせて設計していきましょう。
↓参考:チャットボットにキャラクターを設定している事例
また、設計の自由度は高いですが、キャラクターの外観を決定するときにはトンマナを意識することを忘れないようにしてください。トンマナはトーン&マナーの略です。コンセプトや雰囲気を一貫したものにすることがこれに該当します。会社の印象とマッチしないものでは評判の悪さに繋がる可能性が高いです。真面目さや誠実さを売りにしている企業でキャラクター要素の強いチャットボットにしてしまったり、子供向けのサービスを展開している企業で堅苦しいキャラを採用したりすると逆効果になり得ます。利用ユーザーを広げたい、問い合わせのハードルを下げたいという場合にも導入場所とのトンマナに大きな乖離がないかを導入前にしっかりと確認しておきましょう(参考:トンマナに配慮したチャットボットを設置しているコーポレートサイト事例)。
まとめ
チャットボットを設定する際には会話デザイン(UX)とチャットボットの見た目のデザイン(UI)両方の設計が必要です。いずれもその会社にふさわしいものであり、見る人を不快にしないものであることが最低限のルールだと言えます。
チャットボットの利用目的、利用ケース、ユーザーの属性などをまずは明確にして会話デザイン、見た目のデザインをおこなっていきましょう。
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FirstContactはWatsonのAPIを利用しています。
WatsonのAIエンジンの強みとして、
- 自然言語処理に強い
- 会話をツリー状につなげるシンプルなUI
- 慣れれば複雑なシナリオも設計できる
- 日本語にも柔軟に対応ができる
といった点があります。
プログラムがわからなくても多くのデータを投入することでバリエーション豊かなシナリオを設計できますし、プログラムがわかればより複雑なシナリオを構築できるようになっています。
Watsonは自然言語処理にも強く、言葉のゆらぎを吸収することが可能です。人間が思わず言ってしまう話し言葉やうろ覚えで言ってしまう言葉にも反応をすることができます。ユーザーの中には的確な単語が思い浮かぶ人もいれば、ぱっと出てこない中で単語を入力する人など状態は様々だと思います。例えばサービスの料金を聞きたい場合にも「料金を知りたい」「いくらなの?」「金額教えて」「費用は?」など様々な訊き方がありますよね。そういった様々な言い回しの質問にも対応することができるため、Watson搭載のチャットボットはユーザーにとって使い心地の良いチャットボットであると言えます。
Watsonの操作画面
FirstContactはチャットボットによるAIを活用した自動対応・人間のオペレーターによる手動対応を自由に切り替えることができるハイブリッドなWebチャットです。
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これにより必要な時にだけ即時有人対応をするフローを組むことができ、工数の削減が期待できます。
チャットボットで対応したい場合と人間で対応したい場合、様々な場面においても柔軟にかつ簡単に対応できる仕様となっております。

FirstContactではデザインのカスタマイズも可能です。設置箇所やサイズ、文字色や背景色まで管理画面でプレビューを見ながら自由にカスタマイズすることが可能です。PC表示とスマホ表示をそれぞれ分けて設定できるため、PCの場合は右下に常時開いた状態で表示、スマホの場合はページ訪問時は閉じた状態→開くと全画面表示、などレスポンシブ対応が可能です。
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